22 名前：名無しさん[sage] 投稿日：04/06/21 03:01 ID:HeT/Are0
中学生の頃、ヴェーネは二重人格だった。
なんでも、血を見ると「R（エル）」という裏の人格が現れるそうで、
真っ暗な部屋の中で唐突に手首をを切っては、
「……ヘヘ、久しぶりに外に出られた。この小娘は意思が強すぎて困るぜ（笑」
などと乱暴な口調で叫んだりしていた。
ある日、夕食の時に「R」が出たことがある。
突然おかずの春巻きを手掴みでムシャムシャと食べ始めて、「久々の飯だぜ（笑」と言った。
食べ物関係のジョークを一切許さない父が、
Rの頭にゲンコツ振り落とすとRは涙目になっておとなしくなった。
それ以来、食事時にRが出たことは無い。
そして別人格とやらは、ヴェーネがクローニングされた辺りでパタリと出なくなった。
最近になって、ヴェーネにその頃のことを尋ねたら、
クッションに顔を埋めて、手足をバタバタさせてのた打ち回っていた。
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